railwayer.net

Mak Mizuno's photo and movie

広田泉さんを偲んで

Facebookを通じて、信じたくない情報が入ってきました。
鉄道写真家の広田泉さんが、53歳の若さで亡くなったとのことです。

YouTubeチャンネルを開設されて、鉄道写真のノウハウの発信を始められた矢先にがんを公表されていました。
かなりステージが進んでしまっていた状態に驚いたのを覚えています。

その後懸命な治療と闘病生活で、バイクレースをされたり、パリで写真展を開催できるまでに回復されていたので、まだしばらくは大丈夫かな、と思っていたところでした。

正直あまり長くないかも、という事実は事実として認識してはいましたが、予兆もなくあまりに急なことだったので、ただただ驚いています。


広田さんのことは、いち撮り鉄だった学生時代から誌面等で見てはいましたが、面識を持ったのは社会人になってからでした。

当時市川ソフトにいらっしゃった某氏からの紹介で、弊社ショールームにもお越しいただきました。

その縁で、日本旅行が主催になって、銚子電鉄の終電後にデキを本線上に出して、夜中の踏切や仲ノ町の車庫で撮影会をやる、というイベント?ツアー?に機材協力させていただく機会をいただきました。

ぜんぜんLEDも使い物にならなかった頃で、HMIを1灯だけ持ち出して、銚子電鉄にドラムコードを借りて使っていました。
かなり電気を食うライトなので、「こんなに延長して途中で切れたりしないかな」と冷や冷やしていたのを思い出しますw

正面から当てるだけではなく、半逆光にしてシルエットを強調するライティングも広田さん発案でした。
社員の方に、シルエットを出すためにモデルとして何度か乗り降りしてもらったり、銚子電鉄もかなり協力的でした。

協力的の最たるものは、既に本線を自走できなくなっていたデキを電車で牽引させて、本線上に置いて、それを被写体として参加者に撮らせてしまうという。
今やったら何言われるか分かったもんじゃないシチュエーションもありました。

ここでもさらに発電機を借りてライティングして、同様に容量の心配をしたものでしたw

まぁ機材協力なのにちゃっかりしっかり撮影もしましたが。

広田さんが写っている写真がこんな程度しかないのも、当時の自分は未熟だったな、と。

当時ハッセルブラッドを取り扱い始めて間もない頃で、持ってきなよ!なんて言ってもらっていたのですが、不慣れな頃のよくある凡ミスで充電したままバッテリーを忘れてしまい、ライトしか点灯できなかったのが今でも本当悔やまれます。

終電後のイベントなので、夜集合・朝解散で宿泊もなしのなかなかキツめのスケジュールでしたが、たとえ売上には繋がらなくても貴重な経験でした。


その後もことあるごとに仲良くしていただき、大阪の専門学校でイベントをやった際にも、弊社取り扱いのバッテリー充電器をお客さんに紹介してくれたこともありました。
オリン○ス対応だったのがありがたいですw

最後にお会いしたのは、一度寛解されたあとに実施された、第1回ラストランのときですかね。
その土日にいすみ鉄道の大多喜駅近くで写真展を開かれて、多くの来場者にいつもの元気そうな感じであいさつされていたのを思い出します。

あー本当に、「もう少しでキヤ○ンとの契約が切れるから、そうしたら中判デジタルの作例撮りますよ」って言ってもらっていたのを実現できたらよかったのになぁ…

そうでなくても、なにがしかもう1回一緒にちゃんと仕事がしたかったです。

ご冥福をお祈りいたします。

次へ 投稿

前へ 投稿

返信する

© 2024 railwayer.net

テーマの著者 Anders Norén