railwayer.net

Mak Mizuno's photo and movie

CP+ 2024に行って思うこと

日本最大級の写真と映像に関する展示会、CP+ 2024に行ってきました。

前職ではほぼ毎年出展していたのですが、いわゆるコロナ禍が始まった2020年の開催が直前で中止になり、その際の実行委員会の対応に会社が不満を持ったため、開催されるとハッキリ分からない限り出展しない方向になっていました。

僕が退職する直前の2023年の開催は、就職してからは初めてオブザーバーとして個人的に一般参加しましたが、結局行っても人ゴミが嫌なのでカメラメーカーブースにもロクに立ち寄らず、用品メーカーを物色して帰ったものでした。

今年も、ほぼ同じ動きでしたw

前職だったり、取引先だったり、久しぶりにお会いする方々に挨拶回りが主目的ですかね。

なので、思うことといってもカメラメーカーもレンズメーカーも、あまり情報を集めていません。
見たところで、今はあまり機材が欲しいとも思ってないし、経済的にも思っていられないところはあります。


前職は、今回セミナースペースをガッツリ用意していて結構な賑わいでした。
裏を返せば、照明以外の用品にはあまり注目が集まっていなくて、ちょっと寂しいところでもありました。

僕が伺った土曜日は、資生堂フォトグラファーの金澤さんによるセミナーでしたが、スチルライフの話でここまで濃いものをCP+でやっているのも、元弊社くらいだよなぁ、と思ったり思わなかったり。


まぁ他の用品メーカーおよび代理店でもそうなんですが、中国勢がやっぱりどんどん勢力を増してきているな、というところですね。

AputureやNANLITEの照明だけでなく、Amazonでよく見かける名前であるNEEWERとかも出展していて、時代の変化を感じました。

彼らのやり方は、Amazonの越境販売を利用してとりあえず商品を廉価でたくさん送りつけて、壊れようが新しいものを送って修理はしない、という商売をベースにシェアを広げていました。

それではアマチュアに入り込めても、失敗が許されないプロの業界では勝負にならないので、サポート体制が作れる現地の代理店を置いたり、サービスの体制を整えたりなどして対応を変えてきたのが、AputureだったりNANLITEだったわけですが、NEEWERもその方向にシフトするんですかね。
ブースの前を通っただけで話は聞いていませんが。


写真や映像の業界は(いまだに?)Facebookの信仰度も高いのですが、用品メーカーの売り込みが代理店であった元弊社のFacebookページや、僕のアカウントにまでDMで飛んできていました。

そのほとんどは流して無視していたのですが、聞いたことのないメーカー、名前は聞いたことあるが日本にはまだ進出していないもの、中には既に日本に代理店のいるメーカーもありました。

既に日本で販路があるのに、日本の商社に連絡を取る。
これの意味するところはいくつかあって、
・既存の代理店に満足できず、交代する代理店候補を探している。
・1国1代理店とは考えておらず、とにかく販路を増やすことだけを考えている。
だいたいのところは、このどちらかに落ち着くかと思います。

今日本の各販社が代理店として活動しているメーカーの多くは、日本の代理店と協力しながら販促活動をやっている傍らで、別の販社と連絡を取り合っている、あるいは取ろうとしている、と思っています。

そして大体の販社は、日本の既存の代理店を慮って、その連絡を断っていることが多いです。そうしないと、自社も同じことをされてしまう恐れがあるからです。

…こう書いてしまうと、勘のいい方は元弊社の柱の1つになったメーカーの話を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、それはちょっと別の話なので…なんとも(汗

とりあえず、PERGEARは代理店のフリをしていますが、社長は別のメーカーの社長です。
モノの良し悪しの以前に売り方が気に入らないな、とは思っていました。

話を戻すと、とにかく販路を増やそうと販社に声をかけ続けるとどうなるか、というと、価格競争が激化します。日本、とくに東京は狭いので、池袋で買うか、西麻布で買うか、月島で買うか、勝どきで買うか…というのは、特に販社と付き合いのない人や会社にとっては大したことではなく、それだったらポイントが貯まる淀橋浄水場に行くわけです。

そうなってしまうと各販社も疲弊してしまうので、業界にとっていいことはありません。

ちなみに最近は各社横並びになるように表示価格の統制を入れているメーカーもあります。それが法律上いいことなのかは分かりませんが、ポイントを入れていくらになるように調整をしていて、どこで買っても同じサービスになるように見えるように各社自主的に揃えるようにしています。

今の職場でも、中国のBYDはかなり日本向けに個別のマーケティング戦略を組んでいるようだ、という話も聞こえてきますし、どこの業界でも日本の市場をかなり本気で取りに来ようとしている、その意味でのCP+出展、と考えることも出来るのかな、なんて思ったり。

いやそれでも、フタを開ければどこぞのOEM供給だったり、パクリ品だったり、よくそんなんで他の国の代理店作ろうと思ったな、ってクォリティの製品ばっかりなんですよねぇ。
近年のLED照明なんてそうじゃないですか。
専業メーカーじゃなかったら大体どっかしらのOEMですよ。
とりあえず本国の言葉だったり創業者の名前じゃなかったりするなら、意味の分かる単語のブランド名つけろよ、って思いますよね。


ってな輸入機材に関するよしなしごとを想起させられた展示会でした。

見てこられた中で一番の目玉は、元弊社の向かいにあったプラレールですかね。

雰囲気的にちゃん松.comさんあたりが協力しているのかと思いきや、特にクレジットなし。
走っている車種が神奈川中心だったのは、配慮を感じて嬉しかったですね。まぁ鉄道発祥の街・横浜ですし、その辺は何かの動きがあってしかるべしかもしれません。

ロケ地として使ってほしそうな三渓園のブースもありましたが、もうちょっと何か工夫をしてほしかった気もします。
実際の作例をもっと大きくプリントして出すとか。

最大の謎は、表で併催されていた芋のイベント。
元弊社の社員には川越にアレルg…反応してしまうので、むしろ「何故?」だったそうです。僕も気にはなりましたが、妻から不要とのことだったので何もせずに帰りました。

一番の土産は、B型インフルエンザでした。
土曜に展示会に行き、月曜喉を痛め、火曜から発熱。タイミング的にドンピシャです。妻にも移りました。予防接種を打っておけばよかったです。
皆さまも体調にはお気を付けください。

次へ 投稿

前へ 投稿

返信する

© 2024 railwayer.net

テーマの著者 Anders Norén