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Mak Mizuno's photo and movie

光の色

先日友人のフリーフォトグラファーから教えてもらった動画が非常に興味深いものでした。

『ジョーカー』の撮影監督が、映画のシーンごとの「色」について解説しているものです。

寒色系、暖色系なんて言い方をしますが、たとえば白い光でも「色温度」というもので
同じ「白」でもそれが与える印象は大きく変わります。

暖色系と言われる光だと、白は少しアンバー系に黄色く寄り、
その名の通り少しあたたかみのある、落ち着くようなイメージを与えます。

それに対し寒色系は、青白いイメージになって、クールとか都会的という感じになります。

その辺はこの動画でも紹介されていますし、写真や映画の専門学校でも授業で習います。
このホワイト系の色を調整できるライトを、2色なので「バイカラー」と言います。

この動画で説明されている内容は、白だけでなくさまざまな「色」が持つイメージを
そのシーンに与える、というものです。

とりあえず写真で置き換えて考えながら見ていたのですが、どうにも日本の写真は、
ライティングを行うときに「ホワイトバランス」を気にすることは多々あっても、
光の色まではあまり見ないのかな、と思っています。

特に会社で取り扱っている機材は商品撮影でよく使用されるほど
光の演色性がいいとされているので、被写体の色を正確に再現する必要のある撮影では重宝しますし、
いかに正確か、に重きを置いて機材の良し悪しを判断しているところがあります。

ですが、光を使って「表現」する場合、光の硬い・やわらかいではなく
「色」で表現する、ということは、実際あまりやっていないんじゃないかな、と。
もちろんやっている人は少なからずいるとは思いますが、ひとつの大きな壁というかステップになるのかな、と。

自分の作品撮りで何回か、カラーフィルターを使って撮影を試みたことはあります。

この写真も、女の子の可愛さを表現するためにマゼンタ寄りのフィルターを使ってみましたが、
表現意図も薄いまま中途半端に使ってしまったところがあるので、なんかちょっと違う感じが出てしまっています…。

写真や動画の「映像表現」って、色彩感覚が非常に重要になってくるな、と思いました。

ちょっとこの事態が落ち着いたら、そういった色での表現をあえてやってみようと思います。

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テーマの著者 Anders Norén